サプライズ

なんでもない場所がちょっとしたサプライズでとても思い出の残る場所になることがある。絵にかいたような小川が流れる田舎だった。ある女の子と車を降り散歩をしていた。夕日はすでに落ち暗闇のほうが空を占める比率が数分ごとに強くなる。あっと言う間に暗闇に支配された。ところどころに街灯はあるが都心で暮らす者同士、この暗闇は経験したことのないものだった。しかしなぜか気分が悪いものではなかった。むしろ居心地が良かった。それはそのサプライズを予感していたのかもしれない。世の中には理解できない本能というものが左右することもある。そしてそのサプライズは起きたのである。
数えるくらいの蛍が舞い始めた。その女の子は初めて蛍を見るようで大変はしゃいでいた。蛍でさえ空想の生き物だと思うくらい馴染みのない昆虫だったようである。その蛍の後を追うように小川の深くまで歩いて行った。まるで蛍が導いているような感覚だった。顔を上げると無数の蛍が舞っていた。本当にアニメで表現されるようなそして合成だと勘違いするような数だった。衝撃だった。写真で収めてはいけないような神秘的な光だった愛人募集の秘話蛍が集合体で周囲が明るいようにも見えた。今でも鮮明に思い起こすことができる。それほど素晴らしい風景だった。

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